花屋さんに赤く色づいた見事な枝ぶりの野バラが並び始めると秋の深まりを感じます。豊かな秋の実りを感じるそんなバラの実の飾り方や見頃の時期を紹介したいと思います。

秋を彩る「バラの実」の魅力
バラといえば豪華な花姿を思い浮かべますが、花が終わった後に実る「バラの実(ローズヒップ)」もまた、季節感たっぷりの美しさを持っています。赤やオレンジに色づいた小さな実は、秋から冬にかけて庭や切り花のアクセントとして活躍し、暮らしに温かみを添えてくれます。

見頃の時期
バラの実は、品種にもよりますが、一般的には夏の終わりから秋にかけて色づき始め、10月〜11月頃が最も美しい時期です。寒さが増すにつれて色が深まり、12月頃まで楽しめるものもあります。観賞用に実をつけたい場合は、花が咲いた後の「花がら摘み」をあえてせずに残しておくことがポイントです。そうすることで、枝先に可愛らしい実がたくさんつき、秋の風景を演出してくれます。夏頃にまだ赤く色づいていない青い実のものが出回ることもあります。こちらもフレッシュな印象で素敵です。


飾り方のアイデア
生のバラの実は、枝ごと花瓶に挿して飾ると、シンプルながら存在感のあるインテリアになります。豪快な枝ぶりのものはそれだけで様になります。透明なガラスベースや白い陶器の花器と合わせると、実の赤やオレンジが際立ち、インテリアの差し色になります。また、他の秋の植物ユーカリ、ススキ、ワレモコウと合わせると、ナチュラルで温もりある雰囲気に。テーブルフラワーとして小瓶に少しずつ飾るのもおすすめです。ハロウィンの飾りに観賞用のおもちゃカボチャと一緒に飾っても楽しいですね。まるで秋の森をそのまま切り取ったような可愛らしいアレンジになります。



ドライフラワーとして楽しむ
バラの実は乾燥させても色や形が比較的保たれやすく、ドライフラワーに向いています。方法は簡単で、枝を逆さまにして風通しのよい日陰に吊るしておくだけ。2〜3週間で乾燥し、深みのある赤やオレンジに変化します。少し色が落ち着いてアンティーク調になり、シックなインテリアにもなじみます。乾燥したバラの実はリースやガーランド、スワッグの素材としても活躍します。クリスマスの飾りやナチュラルなインテリア小物づくりにも。ナチュラルな麻ひもで束ねると、それだけで素敵なオブジェに。

まとめ
華やかな花の時期が終わった後も、バラは実をつけることでまた違う魅力を見せてくれます。飾り方やドライフラワーへの加工方法を工夫して、秋から冬まで長く楽しむことができます。小さな赤い実がもたらす季節感を暮らしに取り入れて、バラの新しい楽しみ方を見つけてみませんか。


  
  
  
  
